古いタイヤの横に鳩
2020年9月27日

 

確かにそこにあって、自分が見ていたモノなのに、カメラで撮って写真で見ると、なにか違う。
光の当たり方なのか、切り取り方なのか、ピントがあっていないのか、あるいは一緒に写っている他の何かにひっぱられているのか。
自分の見たモノの印象とは違うのです。
そんな不思議を抱えて、整理される前のモノを撮り歩いています。

写真になって違って見えてくるモノたち。さらに、たまたまそこにあった無関係なモノたち同士は、写真の中に新たな関係性やリズムをつくりだします。
カメラによって収集してきたモノは、実際のモノとは違った存在感を放ち、見たはずの世界とは違う別の世界を浮かび上がらせます。
むしろモノ同士が、たまたまではなく、何かを語るために必然性をもってそこに一緒にあったのでは、とすら考えてしまいます。
記憶に残るのは、自分が見たであろう世界の印象ではなく、写真が作り出した世界の断片です。

 

 

今回の写真展タイトルは、金村修ワークショップの参加者ジャッキーさんが命名してくださいました。
ジャッキーさん、かっこいいタイトルありがとう。




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